当時、私が28歳、妻が33歳。お互い口には出さない物の年齢的にも結婚を意識したお付き合い。入籍前の避妊に対する意見は色々あると思うが、同棲を始めた時から避妊はせず「いつ子供が出来ても良い状態」を続けていた。
目次
二種類の出来ちゃった婚(授かり婚)
子供が出来ても良い状態と言えば聞こえは良いかもしれないが、実際の所は「無責任な状態」だったのかも知れない。
・子供が出来たから結婚する
・子供が出来れば結婚する
どちらも決して褒められた物では無いが、この二種類には大きな違いがあると思っている。
子供が出来たから結婚する
「子供が出来たから結婚する」は、結婚の意思がある状態での妊娠。
・子供が出来たので2人でちゃんと育てる為に、結婚しよう。
・少し時期は早まったけど、授かり物なので結婚しよう。
子供が出来れば結婚する
「子供が出来れば結婚する」は子供が出来なければ結婚しない。と完全に同意。
・そんなつもりは無かったけど、責任取らないと。結婚しよう。
・既成事実を作られてしまった。もう逃げられない、結婚しよう。
要するに結婚の意思が無い状態での妊娠である。
二種類の大きな違いと問題点
結婚の意思とは1人の思いだけではどうにもならない。例え私が「子供が出来たから結婚しよう」と考えて居ても、妻は「子供が出来れば結婚しよう」と思っていないとは限らない。そんな事を考えると、同意の下とは言え自分の行動に疑問を感じていた。
不妊期間が長くなる毎の心変わり
我が家では生理の事を「律儀なヤツ」と読んで居る。1度も頼んだ覚えが無いのに、毎月律儀に来るからである。
0ヶ月~3ヶ月
不安と期待が入り交じった感情で、予定日が近くなると「律儀なヤツ来た?」と聞いて居た。
3ヶ月~6ヶ月
丁度、プロポーズを意識し始めた頃と重なっていた事もあり「出来ればもう少し後で妊娠してくれたら良いな。」そんな事を思いながら予定日が近付くと不安だった。
6ヶ月~9ヶ月
プロポーズ前後と言う事もあり「正直それどころでは無い心境」であった為、妻から「律儀なヤツ来た」と言われるまで忘れていた月もあった。
9ヶ月~12ヶ月
筋を通してプロポーズを行い、名実共に妊娠してよい状況になった。しかし、一向に止まる気配が無い「律儀なヤツ」の襲来。この頃から「もしかすると、私達夫婦の間には子供は出来ないのでは無いか?」そんな事を思う様になっていた。
不妊を意識することで変わる景色
人間、一度気になってしまうと思いが止まらなくなってしまう。1度、頭に浮かんだ「不妊」の二文字は消えるどころか、日を追う毎に色濃くなり妻には言わないと決めていた台詞を投げかけてしまった。
「子供がどれくらいの期間出来なければ、不妊検査する?」この発言をキッカケに、2人の間で色々な物が形を変えていった。
仲良のかった夫婦関係に生じた亀裂
不妊という二文字はお互いを悩ませ、気が付いた時には夫婦の間に大きな亀裂が生じていた。子どもを作る行為を行いながら、月経が近づくとお互い無口になる。そんな2人をあざ笑うかの様に必ず生理はやってきた。
こんなことなら不妊検査の話などしなければ良かったと、心から後悔した。