ウチの会社には、お局様がいる。
「他人に厳しく自分に優しい」という嫌な奴の典型的な特徴をしっかりと抑えた彼女。誰彼構わず難癖をつけては、会話の最後を「私もそういう所あるけど、歳だから多めにみて」と締めくくる。
これがまぁ…うざい。
お局様との会話はいつも同じパターン
お局様のことが生理的に受け付けなくて、声も聞きたくないレベルに大嫌いだということを会社には伝えてる。それでも、業務を進める上で必要な会話はちゃんとするし、ビジネスライクで作り笑顔100%を返してあげることだってある。ただし、仕事に関係のない話は一切しない。
それほどまでに彼女を嫌いな理由のひとつが、パターン化された糞みたいな会話形式。彼女の会話には”①否定”と”②沈黙”と”③揚げ足取り”しかない。だから、話す気にすらなれない。
「いや、でも…」の否定から入らないと気が済まない
彼女は「まずは相手を否定する」という使命を受けて、この世に生を受けた。それは私に向けた会話だけに限った話ではない。会社の上司や他部署の人、年齢や性別問わず誰に対しても「いや、でも」と否定から入らないと気が済まない。
会話のキャッチボールをしたいのか、したくないのか、彼女の返答は必ず「いや、でも」から始まる。返答はじめの言葉なんて「はい、それで~」でも「あ-、なるほど~」でも、無数に種類があるのに、彼女はひとつしか持ち合わせていない。
否定=自分の意見を出しているつもりなのかも知れないけど、世間話レベルですら、必ず否定されるとわかっていて、それでも尚、会話したいと思える人なんていない。
否定を訂正されると黙り込んで助けを求める
どうしても嫌いが先に来てしまうので、彼女に否定されると、彼女の否定を否定したくなるときもある。口達者に生まれたことが功を奏しているのか、正論だけを並べてしまう。
そうすると、どうだろう。
彼女は下を向いて黙りこくり、ただただ何とも言えない沈黙が訪れる。そんな空気を察した上司は場を納めようと折衷案という皮を被った、お局様の機嫌取り案を放り込んでくる。
お局様の機嫌を取ろうとする上司の姿は「不倫のネタでゆすられてるのか?」と思えるくらい、頑張ってお局様側に立とうとする。そして、決まって事後にフォローを入れてくる。
上司のうしろで揚げ足取りの材料探し
上司のうしろに隠れて黙っていたかと思えば、突然、まったく関係ない話題を引っ張り出してきて「いや、でも、あの時の三十路さんは~」と語りかけてくる。
「いや、でも」の否定を忘れない姿は流石のひとことだけど、数ヶ月前の出来事を湾曲して加工した形で伝えてくるから、また否定を否定してくなってしまう。
そうなるともう、エンドレス。
お局様に「あー、もうマジでうざい」の失言
週初め月曜日の午前中、もちろん仕事は山積み。社内会議から戻った上司から内容報告を受けて終わるはずだったのに、お局様の「いや、でも」が始まった。
開始から10分。
「いや、でも」に仕事を進めながら「ハイハイ、うんうん」を返す。
開始から30分。
「いや、でも」に手を止めて「ハイハイ、うんうん」を返す。
開始から1時間半。
「いや、でも」に耐えきれなくなって正論で黙らせる。
開始から2時間。
沈黙を破って飛び出した「いや、でも、あのとき~」に我慢の限界が訪れる。当時の資料を探しながら大きな声で「あー、もうマジでうざい」の失言…。
お局さまの何を伝えたいかわからない、ただの揚げ足とりトークが続くこと2時間。
あー、もうマジで面倒くさいって言ったら上司に怒られてしまった。
あー、もうマジで面倒くさいw
— 三十路男の悪あがき (@30sman_blog) 2019年3月4日
紛れもない”失言”ではあるのだけれど、心の底から出た、紛れもない”本音”だった。
言葉遣いをもう少し気をつけようと上司に叱られる
上司は誰にも嫌われたくない人なので「年上に対して」というそれらしい理由を使って「言葉遣いをもう少し気をつけて」と言ってきた。
「あー、もうマジでうざい」は原文ままなので、言葉遣いが悪かったことは認める。その点については100%自分が悪いと思っているけど、年上だからとかは正直、どうでも良い。
「年上だからを理由にするなら、役職が自分よりも上の無能な年上達を上手にコロコロ転がしていって欲しい。というオーダーは受けられない」と伝えたら、案の定、黙ってしまった。
ただ、社会人として出てはいけない言葉が出てしまったことは事実なので、数年間我慢した言葉を口にしてしまった自分に対して「バカだなぁ」とは思っている。まだまだ、世辺り上手には程遠い。
お局様と末永く付き合うか、それとも
最近は精神的にかなり安定して仕事に向き合っていられたのに、この一件以来「別に、この会社じゃなくても構わない」という気持ちが強くなってしまった。
仕事のやりがいとか、良好な人間関係なんてものをウチの会社に求めるつもりはないし、望まれても会社付き合いなんてする気もない。会社はあくまでもお金を稼ぐ場所でしかなくて、重きを置くべきは家庭。
だからこそ、半ば強引にでも、育児休暇を取らせてくれたウチの会社は嫌いではない。
だからこそ、半ば強引にでも、子どもの入退院時に柔軟な対応を許可してくれたウチの会社は嫌いではない。
でも、気分を害してくるなら話は別。お局様の存在は会社を辞める理由に十分過ぎるほど大きな問題。仕事のイライラを家庭に、家庭のイライラを仕事に持ち込まないように意識しているけど、こんなのが続くといずれダメになってしまう。
そんな出来事の翌日、何事もなかったかのように接してくるお局様と上司。時間が解決するという判断なのか、バカだから忘れているのか知らないけど「マジでうざい」から、今週は絶対に毎日定時で帰ってやるつもり。