人が死んだらかかる費用/最低限の家族葬で見送った場合の記録

大切な人が死んですぐ、冷静な判断など誰にもできない。

父親が亡くなって数時間後、現実を受け入れられないまま乗せられた霊柩車に揺られて辿り着いた葬儀会社。担当者が説明するオプションの内容など頭に入る訳もなく、勧められるがままに「はい、はい」と頷き、式場の手配を行った。

あれから10年近く経った今は「あそこまで盛大にする必要があったのか?」という疑問もでてくるが、父親が亡くなった当時は葬儀会社に言われた形で葬儀を行い、請求された金額を支払うしか選択肢がなかった。

それくらい、心の余裕が無かった。

今回初めて、冷静な判断ができる状態で葬儀の見積もりに立ち会うことができたので、いつか自分のためになればと記録に残す。

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家族葬で見送る場合にかかった費用

家族葬

故人の長兄夫婦の判断で、某宗教法人のために作られた葬儀場で行うことになった。

※葬儀会場の広さ、対応、内容などはまとめて後述

家族葬プランの初期費用

長兄夫婦は信仰心が厚く、事前の値下げが入ったのかは定かではないが、提示された最安値の家族葬プランには以下の物が含まれていた。

  • 祭壇
  • 位牌
  • 枕飾り
  • 焼香用具

葬儀を行う上で最低限必要な物とは別に、病院から葬儀場、葬儀場から火葬場までの霊柩車代もプランに含まれていた。

初期費用:232,000円

オプションにかけた費用

骨壺

葬儀のオプションは上を見れば10万円単位の追加費用がかかるので、最低限必要と考えられるオプションだけを追加した。

飾りの花

家族葬プランには花が一対も含まれていなかったので、カタログの中から一番安い飾りの花を一対だけ追加した。※信仰する宗教によって呼び名(供花、花輪など)が異なるので飾りの花とする

飾りの花一対:21,000円

遺影写真の加工

遺影写真として証明写真サイズの写真を手渡し、遺影写真の加工(引き延ばし、衣装変え)を追加した。

遺影写真の加工:8,400円

追加のドライアイス

遺体の腐敗を遅らせるために使用するドライアイス。死因に関係する物質の量が多かったので急遽1セットを追加した。

遺影写真の加工:8,400円

4寸サイズの骨壺

葬儀会社が用意したプランに付いている骨壺は、親指と人差し指をくっつけてOKの形にした程度のサイズだと説明された。流石に小さすぎるということで4寸サイズ(高さ14cm前後× 直径12.5cm前後)を追加した。

4寸サイズの骨壺:8,400円

家族が寝泊まりする部屋

葬儀会場の上に位置する宿泊用の部屋(家族用)を一泊分追加した。

宿泊用の部屋:21,000円

更に、寝具が必要な場合は当日人数分×費用が必要となる。

宿泊用の寝具:3,000円×2人分

必ず追加でかかる費用

一通りオプションの説明が終わった後、必ず必要な費用の説明があった。

火葬までかかるお金:25,000円

お葬式当日の人件費:14,000円

火葬までにかかるお金は市や区によって異なるという説明までを受けたが、来訪者があり詳細は聞きそびれてしまった。

最低限の家族葬にかかる費用の総計

30数年の人生で経験してきた葬儀の流れを、最低限で行った場合の費用。

総計:344,200円(税抜き)

次に詳しく書いていくが、10名程度しか入れない狭い部屋で、記帳や返礼品などは一切なし。

ひと1人死んで約35万円。

私には安いとは思えない。

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家族葬の善し悪しがハッキリと見えた

私自身、母親が亡くなるときがくれば、兄弟4人とその家族だけで家族葬を選ぶかも知れない。誰にも邪魔されることなく、亡くなってしまった大切な人を前にして思い出を語り合える最後の時間だから。

でも、家族葬をあげるにしても葬儀会社はちゃんとした所を選ぼうと強く感じた。

あまりにも狭すぎる会場

イスを3脚並べると通路がなくなるほど横に狭い2畳~3畳ほどの部屋に、むき出しの家庭用クーラーが2台付いているだけの会場。

家族葬に参加できる上限が10人程度なので仕方ないと言えば仕方ないのだが、葬儀を行うにはあまりにも狭すぎた。

担当者の酷すぎる対応

病院で受け取った死亡届に記入する葬儀会社の担当営業。住所の漢字を書き間違え、黒塗りで消して書き直し。1箇所だけならまだしも、続けて葬儀の申込書も同じ間違い。

葬儀会社の窓口にあたる位置に、あのような人間をあてがっているような所は二度と使いたくない。

遺族の前で遺体を雑に扱う係員

葬儀の打ち合わせ場所は葬儀の会場であり、遺体の安置所だった。打ち合わせの最中に聞こえてくる「ドスン」という大きな音。視線をやると布で覆ったドライアイスが遺体の上から何度も転がり落ちている。

自分の母親が同じ扱いを受けていたら。考えただけでイライラが止まらなかった。

死ぬより前に、家族のために

自分がそうだった様に、私が死んだ数時間後に妻や子供は冷静な判断なんてできないだろう。

万が一の時、残された家族のために何かできることはないのか?

そんなことを考えて調べると、エンディングノートという物がでてきた。残された家族の道しるべになる可能性があるのならばと早速購入した。

子供ができてからの私は泣き虫だから、今はまだ書けないかも知れないけど、死んでからでは遅いから、ちゃんと頑張る。

 関連 エンディングノート

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あとがき

父親が亡くなった日の夜、泣きじゃくる家族を他所に、叔父さんは父親が眠るベットに背を向けてもたれかかり、タバコをふかし、世間話をして笑って居た。

その憎らしい姿が今でも脳裏に焼きついて離れない。だから、死に顔を見てもどういう顔をして良いのか解らない。冷たいと思われるかも知れないが、悲しいという感情はない。

無礼に無礼を返すつもりはないし、母親が頑張る限りは何でもサポートするけど、それは叔父さんの為ではなく、母親のため。

父親と同じ肝臓の病気で亡くなった叔父さんに、父親の姿重ねて見ている母親がダウンしないように。それだけ。

後に残ったのは、再婚相手の中国人女性とその娘、障害者施設に預けたままの子供2人、祖母の代から叔父が受け継いだ自営業の跡取り問題。どうなることやら。

 関連 肝硬変から腹水が溜まり、黄疸に脳症/20年の闘病生活と家族

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