『産後の夫婦生活』に悩んでいるという相談を受ける度、私は絶対にそんな事で悩まないと信じ込んで居たので『しっかりとした夫婦関係を築いて居ないから、そんな事で悩む』なんて思っていました。
・・・すみませんでした。
夫婦生活、非常に悩みますね。
という訳で、今回は産後の夫婦生活に関する悩みを書こうと思います。記事の筆者は男性である為、夫婦生活で悩んで居る夫婦の旦那側はこんな事を考えている(のかも知れない)という視線で読んだ上で、何かしら改善に役立つ所があればご自身で試して見て下さい。
産後に夫婦生活を誘いにくい原因
妊娠するまでは夫婦並んで寝ていた事もあり、寝ている妻目がけて突撃していけば良いだけの簡単なお仕事でした。しかし、妊娠・出産を境に状況は一変。色々な事が原因で、夫婦生活を誘いにくい状況へと変化していきました。
ネット上に溢れる怖い話
ネット上に溢れる『怖い話』をご存知ですか?
妻の妊娠中、少し悩んで居た私はGoogleで【夫婦生活】と検索、そして絶望しました。
『苦痛ってなんやねん!!』と思い調べて見てビックリ。妊娠・出産を境にホルモンバランスの変化や、体調の変化などから『夫婦生活を苦痛だと感じる女性が居る』という事実。
私に相談してくる相手は基本的に女性ばかりだった事もあり、『旦那が妻の体に興味を示さなくなる事が原因で、破綻する』という認識で居ましたが、現実には妻側から拒否される形で関係が破綻していくケースも存在するという事を知りました。
産後の体調が心配
妊娠は病気では無いと言っても、出産は命がけの手術みたいな物。我が家同様、難産で切開しまくった場合で言えば、行為による体・傷への負担は非常に気になる所であり、妻を労る気持ちが仇となるケースも少なく無い。
貴重な睡眠時間
生後7ヶ月現在、毎夜必ず2時間置きに起きては授乳をしないと寝ない息子。出産してから既に7ヶ月もの間、2時間以上続けて睡眠した事が無い妻は、誰がどう見ても睡眠不足。
粉ミルクを一切飲んでくれない息子の授乳を変わってあげる事は出来ず、どれだけ気丈に振る舞っていても、睡魔と闘いながら育児に奮闘する妻を見ていると貴重な睡眠時間を奪うという事は、正直出来ない。
寝ている子供の隣で・・・?
日本ではベビーベッドに対する評価は低く、親子揃って川の字で眠るという意見の方が多い。これは『スペースが少ない』という事が大きな理由と言われている。逆に、海外でベビーベッドが一般的に利用されている理由は『夫婦の時間を大切にする』という考えに基づいた物と言われており、少なくとも夫婦生活に悩む人には耳が痛い話である。
理由なのか?言い訳なのか?
妻の体調を思いやる気持ち、子供を含めた家庭内環境、仕事などを『誘いにくい理由』と位置付けているが、色々と悩んだ末に出した答えは『断られるのが怖い』という事に対する『言い訳』では無いのかという疑念が浮かんだ。
ネットが広く普及した事で、気軽に情報を仕入れられる様になった。確かに世の中が便利になった様に思えるかも知れない。しかしながら、ネット上の意見は決して万人の意見では無い。
Q&Aサイトの存在
悩みなどを検索すると良くヒットするQ&Aサイト。悩みを投稿する事で第三者が意見を返してくれるという便利な物であるが、このサイトにはひとつ大きな落とし穴が存在する。
「旦那が好き過ぎます。どうしたら良いでしょう?」なんて質問は殆ど見かけない。何故なら、幸せオーラ満開の人はQ&Aサイトに投稿する必要が無いほどに満たされているから。
逆に「旦那が嫌いなのですが、どうしたら良いでしょう?」という質問は多く見かける。Q&Aサイトに投稿される多くは、家庭で満たされない気持ちを吐き出し、他人からの共感で感情を満たそうとする投稿である。結果的に、旦那に対するネガティブ情報がネット上を占める割合が高くなる。
SNSの普及
SNSの普及で気軽に同じ境遇を経験している仲間との交流が容易になった。趣味を共有出来る仲間を見つけたり、意見交換出来る場所を作ったり、使い方次第では非常に役に立つツールではある物の、使い方を一歩間違えれば大きな痛手となってしまう。
子育てに対する情報共有の場として利用すれば、例え一時的に子育ての愚痴を吐いたとしても非常に前向きな利用方法となる。しかしながら、後ろ向きな利用方法をした場合はこの限りでは無く、愚痴の掃き溜めみたいな場所に身を置き、自分と同じ境遇の人と傷をなめ合ったり、自分よりも恵まれない人が居ると安堵したり、そんな使い方をすれば必然的にマイナス要因と成り得てしまう。
必要なのは情報よりも話し合いの場
良い悪い含む、ネット上に溢れかえる意見はあくまでも『第三者・他人の意見』でしか無い。アナタを心から心配する人からの意見でも無いし、中には同じ境遇の仲間を増やす為に必要以上にマイナスな話をする人まで居るのが現実。
その為、夫婦生活において必要な物は『情報では無く、夫婦間での話し合い』である。
- 出産による心境の変化
- 術後の傷の具合
- 睡眠不足による体調の変化
その他、夫婦生活に対する正直な今の気持ちなどを相手から聞き、尚且つ自分の考えを相手に伝えるという『人同士の付き合いで、当たり前の行動』をする事が大切である。
夫婦円満の為に忘れてはいけない事
話し合いをする上で『これだけは、忘れはいけない』という事がある。
相手から『夫婦生活に対する前向きな意見』が出てきたとしても、それは①相手を傷付けない為に出た優しい嘘である可能性があるという事と、②話し合いで解決するのはお互いの精神的な部分だけであるという事。
育児は想像しているよりも遥かに大変で、眠くないと言っても睡眠不足は解消されず、痛く無いと言っても傷の治りは早くならない。仕事も同じで疲れてないと言っても疲れは取れない。話し合いで『お互いの気持ちを理解』し合った上で、しっかりと相手の状態を見て『お互いの体調も理解』し合う事が大切である。
夫婦生活の悩み/まとめ
夫婦生活に悩んで居る人の多くは『相手を思いやるが為に、悩んで居る』のかもしれない。
自分1人で何年悩もうが、相手ありきの悩みは絶対に解決しない。
そんな事で悩み、苦しむくらいなら、恥を忍んで相手に直接聞いた方が良い。喧嘩と一緒で、間が空けば空くほどに関係を修復するのは難しくなっていく。そうなる前に、夫婦でしっかりと話し合って欲しいと思う。