「子供のせい」みたいに聞こえるから言いたくはないけど、産後に夫婦喧嘩が増える理由が『子育て』なのは間違いない。
子供がいる生活は『夫婦喧嘩』のリスクと背中合わせ。0歳と2歳の子供を過ごす私も例外ではなく、夫婦間にはいつも喧嘩の火種がくすぶっている。
目に見える子育て
子供と直接関わり、ふれ合い、時間を共有する子育ては目に見えるもの。
- オムツを替える
- ミルクやご飯をあげる
- お風呂に入れる
- 寝かしつける
褒める、叱るなど子供の行動に応じた親の反応も目に見える子育てだと言える。
これらは夫婦にとってお互いが認識しやすく、感謝しやすい。そのため『子育て』とは『子供と一緒に過ごす行為に関連するもの』という認識をもつ人が少なくない。
目に見えない子育て
例えば、普段何気なく行っている家事の中にも、目に見えない子育てがたくさん存在する。
- 子供服の洗濯
- 部屋の片付け
- 買い物
- ご飯作り
仕事など子供を育てる上で欠かせない「お金を稼ぐ行為」も目に見えない子育てだと言える。
これらは夫婦にとってお互いが認識しにくく、感謝しにくい。時として『子育てしていない』と言われてしまう。
産後の夫婦喧嘩は子育てに対する認識の相違
目に見える子育てをしているパートナーに感謝できる人は多いが、目に見えない子育てをしているパートナーに感謝できる人は少ない。
少し冷静になってみれば「パートナーは子供のために動いてくれている」とわかるはずなのに、産後の夫婦にそんな余裕はない。
「今日はこんなことをした」という認識なくバタバタと過ぎていく子供との生活。睡眠不足などの体調不良も重なって、目に見えない子育てに感謝することを忘れてしまう。
次第に「自分はこんなにも頑張っているのに」という思いが強くなり、パートナーに対して感謝しないだけに止まらず、「パートナーは子育てしない」になってしまう。
産後の夫婦喧嘩は「子育てに対する認識の相違」で起こる。
目に見えない子育ての価値
「俺は子育てしている」と豪語する男性がいたとする。その内訳は主に『子供と一緒になって全力で遊ぶこと』である。
しかしながら、子供を遊ばせるためには様々な事前準備が必要となる。
何も身に付けずに遊びにでかけさせるわけにはいかない。洋服を買わないといけない、着る洋服を選ばないといけない、子供に着せないといけない、汚れて帰ってきたら洗濯しないといけない。
子供が遊びに出かけているからとコーヒー片手にゆっくりするわけにはいかない。ご飯の用意をしないといけない、おもちゃを片付けないといけない、部屋の掃除をしないといけない。
書き出すとキリがないのだが、目に見える子育ては目に見えない子育てのお陰で成り立っていると言って過言ではない。
[kanren]パパが子育てできるのは、家にママがいてくれるから
しかしながら現実は甘くなく
上記は極端な例としてあげたのだが、現実はそう甘くない。
子育てはいつだって精一杯
親として行動するための体調を整えるのに精一杯。親ではなく個人としての精神面を少しでも安定させることに精一杯。毎時毎分変化する子供の行動に合わせるだけで精一杯。
感謝を感じる余裕などない
大枠だけ見れば繰り返し、詳細を見れば1日として同じ日がない子育ての日常で「私が子供との時間を過ごせるのは、パートナーが見えない所で頑張ってくれているから」なんてことを考える余裕はない。
相手も余裕がないから喧嘩になる
良好な人間関係は双方の歩み寄りによって成り立っている。それは夫婦関係も例外ではない。「子供が生まれる前は仲が良かったのに」は双方もしくは片方に余裕があったからこそ。
産後は夫婦共に余裕がないから、些細なことでも喧嘩に発展してしまう。
見えないんだから仕方ない
パートナーの行動が「子供のため」なのかを見極める余裕もなければ術もない。パートナーから「子供のためだから」と言われても100%信じることは容易ではない。
見えない子育てを受け入れて感謝するのは、とても難しいこと。
夫婦間では「ごめんなさい」より「ありがとう」
夫婦喧嘩を減らす最良の言葉は「ごめんなさい」より「ありがとう」。
- 子供のために
- 旦那、妻のために
- 自分のため
家族の誰かが対象であれば、誰のためだって構わない、今日1日を頑張ってくれたパートナーにはしっかりと「ありがとう」を伝えるべきである。
パートナーが「ありがとう」に見合う働きをしていなくても構わない。毎日「ありがとう」と言われていれば、何かしらを頑張らないといけないという気持ちになるかも知れない。少なくとも、何もしないよりは絶対にいい。
産後の夫婦喧嘩は男性が折れよう
この記事は、産後に夫婦喧嘩ばかりしている自分の気持ちを整理するために書いたもの。男尊女卑?女尊男卑?と言われようとも、最後まで自分の考えを書いておく。
子供の世話だけでなく、妻の精神ケアに終われる日々は本当に地獄。1人目のときは産後鬱になるほどだった。離婚を考えたこともある。
[kanren]男性の産後うつと診断され、1度は全てを投げだそうとした。
当時の私も例外ではなく「男だって頑張ってるし、疲れてるし、余裕がない」と思っていたのだが…。今になってやっと「産後に限っては、まず間違いなく女性の方が余裕がない」ということがわかる。
「ありがとう」の気持ちで補えないときは、男性が歩み寄ってでも仲直りしよう。
あとがき
子育てを頑張ることに対して贈られる10の「ありがとう」の中から、1つでも良いから仕事を頑張ることに対して「ありがとう」を贈ってもらえたら。なんてね。
自分が望む理想の家族を目指して、安定的に円満な家庭を築けるように頑張ろう。